前回の続きです。
■ピーター・パン
「ピーターはかわいい子で、スジだけになった枯れ葉と、木からにじみ出る汁でできた服を着ていました」
ピーター・パンは地上ではなくネヴァーランドという国に住んでいる男の子です。
空を自由自在に飛べるピーターが、ある日女の子ウェンディの部屋をこっそり訪れ、自分の影を置いてきぼりにしました。
それを取りにもどった時に、ピーターとウェンディは初めて言葉をかわします。
「『お母さんなんかないんだ』ピーターは言いました。
ピーターはお母さんがなかったばかりか、ほしいなどとは、思ったこともないのです。
お母さんなんてものは、買いかぶられているんだと、ピーターは思っていました。
ところが、ウェンディは、じぶんはいま、とてもあわれな人を目のまえに見ているのだと思いこんでしまいました」